東海汽船「さるびあ丸」乗船記
ここには、東海汽船「さるびあ丸」東京22:00-10:00神津島10:30-東京19:00、の乗船記が有ります。
ちなみに、乗船したのは、暑い暑い去年の8月だったりして。
08/17
それでは、東海汽船の新造船「さるびあ丸」に乗りましょう。
この「さるびあ丸」は3代目だそうで、06/25に就航したばかり。
今回はさるびあ丸1DAY満喫きっぷの利用で、神津島まで着発の往復をしてみます。
船に乗って、行って帰って来るだけなのです。
2人分を、電話で予約しておいたよ。
にしても、この夏はとっても暑くって。
体力をガリガリ削られまくりなのですよ。
いくら新造船目当てとは言え、やる気が萎え萎えになって。
台風とか低気圧とか、波が高くて条件が付いたら、速攻で乗船を中止しちゃうぞ。
と、手ぐすね引いて待ち構えていたのですが、こんなときに限って、海は本当に平穏で。
うんざりする程の凪なのでした…。
覚悟を決めて、竹芝へと向かいます。
きっと、今なのかな。
タイミングは結果論。
普段なら浜松町から歩いてしまいますが、暑さに負けて、新橋からのゆりかもめを採用です。
スーパーで持ち込み品を買おうかと思いつつ、結局は竹芝桟橋向かいのコンビニで、ちょっとした食料を調達して。
皆さん考えることは同じで、コンビニは大賑わいなのでした。
一応、ターミナルにも、ちっこい売店は有るのですけどね。
航路別になった窓口に並んで、予約番号を申告、2人分の乗船券の発券を受けます。
1人12,000円✕2をクレカで決済して。
特2等の往復で、ベッドは行きも帰りも同じ番号が指定されていたよ。
半券が乗船名簿(ご乗船票)になっているので、往復分を記入しておきます。
これは、乗船時に渡すのですって。
氏名等の他、旅の目的や日数の記入欄も有るです。
ターミナル内をウロウロすると、レストランは閉店中。
楽しみにしていたのに、残念です。
島民控室の入り口を、興味津々で覗いてみたり。
離島での暮らしには、色々有りますものね。
程無く乗船開始の案内放送が流れて、私達もぞろぞろと船内へ。
お客さんの数は、いつも通りって感じでしょうか。
混んでもいなくて、空いてもいないってゆー。
お隣りには、「橘丸」が出航を待っています。
派手な黄色の「橘丸」とは違って、「さるびあ丸」は青く落ち着いたデザインなのです。
都会っぽい感じ。
解説によると、「繋ぐ」をテーマに、「TOKYOアイランドブルー」を纏っているとのこと。
枕と毛布、更にコンセントも有りますし、長距離フェリーの設備と全く変わりありません。
個別の貴重品ロッカーも装備していて。
2等和室も同じく、結構ちゃんと仕切られていたよ。
これからの新造船は、離島航路でも、これが基本みたいな感じなのかな。
ブルートレインの寝台車も、利用者さんが沢山居たら、こういった方向へ進化していたのでしょうか…。
今はもう、物語。
追加の貸し毛布は、券売機で100円の券を購入して借りられます。
レストランは、結構長くオープンしていて、メニューも豊富だったりします。
さすがにちょっと割高ですけどねん。
後のお楽しみに取っておきましょう。
確か、この夜は利用しなかった気がします。
「橘丸」と、竹芝のビルの灯り、ライトアップされたレインボーブリッジに見送られて。
デッキをうろうろしてみますが、余りの暑さに、船内へと逃げ込んでしまう私達なのでした。
デッキには、ちょっとしたステージが有りましたねん。
納涼船で活躍しそう。
ちなみに、船内にはパブリックスペースが殆ど有りません。
元々、輸送力重視ですから。
旅客定員は1,343人も有って。
うち、指定席は733席とのことで、指定外の人達は一体何処へ…。
まあ、有事の際には、島の皆さんの避難にも使いますものね。
以前なら、閉店後のレストランがフリースペースとして利用出来たけれど。
このコロナ禍では、当然ながら閉鎖なのです。
仕方無いです。
実はデッキが、景色も見れて、一番良い場所だったり。
でも、暑い…。
寒いのは我慢出来ますけど、暑いのはもう。
自販機横のささやかなスペースで、暫く過ごす私達なのでした。
自販機の利用者さんがやって来るので、かなり落ち着かないけれど。
「さるびあ丸」は東京湾内を出ても揺れることは無く、快適な船旅になりそうです。
ベッドでぐっすり眠れたよ。
機関は、1基1軸のディーゼルとアジマス推進のハイブリッドだそう。
06:00近くになると、大島到着の放送が流れて。
デッキに出てみると、凄い霧です。
殆ど何にも見えない…。
汽笛を何回も鳴らして、「さるびあ丸」はゆっくりと接岸したのでした。
観光や釣り、そして地元のお客さんが続々と下船して行きます。
コンテナの荷下ろしも始まって。
数えてみたら、80人が下船して、7個のコンテナを降ろしていたよ。
私も暇です。
他にすることも無いので、以降もずっとカウントしていたりして。
さくさく動くデリックとフォークは、見ていて気持ちがいいのです。
玉掛けのコンビネーションもばっちりで。
06:20、またまた汽笛を鳴らして出航です。
利島までは1時間ちょっと。
船内放送によると、今航海では全島就航予定とのことでした。
何処の港も、外洋からの波の影響を直接受けるので、波が高いと接岸は絶対に無理ですものね。
「りしま」って読みたくなるけれど、「としま」ですから。
東海汽船に乗るまで、ずっと間違えて覚えていたのは内緒です。
16人が下船して、3人が乗船。
コンテナは4つ降ろして、1つ積み込み。
霧は晴れて、今日も暑くなりそう。
利島を離れてすぐ、右舷側で数頭のイルカがぴょんぴょん跳ねながら、「さるびあ丸」と並んだよ。
私は普通の人より船に乗っていますが、イルカを見たの、これでまだ2回目なんです。
前回は東京湾フェリーから。
滅多に出会えません。
相手は生き物ですし、てゆーか、私は船内でとにかく寝てますから…。
利島近海には、バンドウイルカが生息しているのですって。
調べてみると、御蔵島から引っ越して来た?らしいのですが、そのお引越しの理由が、私、気になります!。
ずっと本船に付いて来るのかと思ったら、すぐに離脱して行っちゃいました。
まあ、私を退屈から救いに来た訳じゃあ有りませんし。
いいもの見れたね。
同行者は起きる気配が無いので、1人でレストラン「ミルキーウェイ」に行って、朝ご飯を食べましょう。
900円。
カレーや麺類の他、定番以外のメニューも充実していたよ。
デザートにわらび餅が有ったりとか。
「さるびあ丸」は、静かな海を進んで行きます。
名も無い無人島を眺めつつ…。
いえ、勿論名前はちゃんと有って、私はその場でマップとネットを見比べて、詳細を調べていたのですけど。
今となっては、みんな忘れてしまったのでした。
船内を回ってみると、以前は不人気だった2等椅子席も、かなりしっかりしたものになっていて。
ロールカーテンを降ろすと、すっぽりと囲まれて、ちょっとした個室感覚になります。
夜行高速バスに採用されているカーテンよりも、しっかりとした感じ。
シートは豪華ですし、USBコネクタ付きで充電も出来ますし。
いいですね。
真ん中の席に座ると、出入りが厳しそうな気はしますけど…。
DoCoMoの緑電話の上には、天気図が貼り出してあって。
うん、変な低気圧は見当たらないね。
新島には、08:35着。
42人が下船して、1人が乗船。
コンテナは6つ降ろして、2つ積み込み。
大島に次ぐ、人と貨物の動きです。
ちょっと遅れていますが、僅か10分で慌ただしく出航します。
さすがに友人も起きて来ました。
次はすぐに式根島なので、デッキで景色を眺めて過ごしましょう。
7Fの展望デッキは、床が柔らかいゴムチップになっていたり。
09:05、式根島着。
28人が下船。
コンテナは数えてませんでした。
後ろから警視庁の船が追い掛けて来て、ちょっと離れた場所に接岸したよ。
「ふじ」っていう船名。
書類や装備品なんを運搬しているのでしょうか。
「さるびあ丸」の接岸場所には、お巡りさんが3人も居るのに。
あっちの対応は別の人が…?。
てゆーか、式根島には白バイまで配備されてるですかあ。
ちょっとびっくりなのです。
民宿の迎えの車の中に、かつて房総半島夏ダイヤで走っていた快速列車のヘッドマークが見えたりもして。
「青い海」と「白い砂」懐かしいな。
思いきりあなたと白い渚。
ゴールの神津島には10:00の到着だよ。
27人が下船。
私達も、一旦下船します。
何だか凄く遠くへ来たような気持ちですが、実際にはそうでも有りません…。
東京から約180㎞。
や、ここも東京では有るのですけど。
折り返しは30分しか無いので、私達は荷下ろしが始まった「さるびあ丸」の近くをウロウロしつつ。
「さるびあ丸」の船体をじっくり眺めましょう。
キャンプ場は閉鎖になっていて、泊まる場所が無いと島に留まることは出来ません。
役場の人に声を掛けられました。
こんな離島に泊まって、何日かぼんやり過ごしてみたいなあ。
離島に降りる度、そう思うのですけど。
船が欠航する可能性を考えちゃうと、仕事しながらでは厳しいのです。
岸壁には、ぽつんと謎のポリタンクが置かれていたよ。
さるびあ丸機関部、って書いて有ります。
何ですか、これ。
ぴんくの「セブンアイランド愛」だあ。
さすが、スピードが段違いなのです。
遠くから近付いて来る船が見えても、今朝の07:35に竹芝を出て、もう着いただなんて信じられない気持ち。
さて、ここまで堤防や岩場で釣りをしている人を全く見掛けないの、かなり不思議だったのですが。
海水温が外気温と同じ位有って、殆どお湯みたいなのです。
それじゃあ、魚も深いところに潜って、動き回りませんよね…。
私達はレストランでお昼ご飯。
小笠原のチューハイを飲んでみたり。
ちゃんと野菜が添えて有ったりして、なかなか満足感有りました。
美味しいよ。
更にもう一品を追加したり。
「さるびあ丸」は、島々を行きとは逆のルートで戻って行くです。
帰りはベッドでお昼寝したり、デッキを散歩したり、のんびり過ごすのでした。
自堕落出来ます。
帰りの特2等スペースはあんまり人が居ませんし、ね。
飛行機が飛んで行って。
さすがに、離着陸はかなり減っています。
日通のRORO船「ひまわり」が横切って行ったよ。
テーマソングが流れる中を入港です。
帰って来ました。
帰りがあっさりなのは、ずっと寝ていたせい。
そして、この数日後には「橘丸」に乗りました。
次は八丈島です!。
船内パンフ。
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通りすがりの大阪人さん☆
お早うございますです。
長いお付き合いの猫ちゃんとのお別れが有りましたか…。
日常の一部が欠けてしまった喪失感は、やっぱり大きいのでしょうね。
ここが、少しでもお役に立てましたら、幸いです。
フェリーに乗ると、ご飯やお風呂と移動が一緒に出来てしまうので、とても便利に使っています。
いつの間にか、それが目的になってしまうのが不思議なところ。
浜厚真を歩くのは、なるべく止めたいって思うのですが、ついつい…。
フェリー客が熊に襲われた、なんてニュースになったら恥ずかし過ぎますし、凄い迷惑を掛けてしまうので、自重しないと駄目ですね。
投稿: ゆかね | 2021.05.08 09:55
おはようございます、いつも楽しく読ませて頂いてます。
18才5か月の三毛猫を先月30日に亡くし想像以上の強烈なペットロスに陥ってしまってます。
知人にメールなどしたり投稿文を考えてる時は少し気が紛れるのでこちらにも書き込ませて頂きますことをご容赦下さい。
楽しくも少し脱量感があるこちらのブログは旅の参考になることも多く、数年前の記事で東海汽船で八丈島とんぼ返り(企画名は忘れました)が面白そうでしたので実践してみました。
野鳥の撮影目的の方から鳥の話を聞けたりのんびりできたりと普通の旅行とは一味違った経験ができました。
それに味をしめた訳ではないでしょうが、新日本海フェリーやさんふらわあで乗船だけというのをよくやってます。
北海道大好き人間ですので苫小牧東港もよく利用しますが、浜厚真駅からフェリーターミナルまで歩いたというのは驚きました、動物園以外で羆さんには出合いたくないですから。
自分勝手な動機でコメントしまして申し訳ないです、少し平穏な気持ちでいられました、ありがとうございました。
投稿: 通りすがりの大阪人 | 2021.05.07 10:20